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速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする11

連載第11回 日本版Blu-ray BOXを採点する(最終回)今回の連載原稿を書くにあたり、必要あって(DVDではなく)ビデオ版の『ぼくの伯父さん』を引っぱりだす機会がありました。そこまでずっとBlu-rayを観ながらの作業だったためでしょう、えらく久方ぶりに見るビデオの映像が、なんだか際立ってザラザラした質感に思えました。このビデオを初めて手にした時は、本当に嬉しかったものなのですがね。画質といえば、タチヨンこと映画...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする10

連載第10回 イリュージョニスト(番外編)*この回で扱っている映画『イリュージョニスト』は、このたびのBOXには収録されておりませんので、ご注意ください。ソフィー・タチシェフは『のんき大将』カラー版、『プレイタイム』70ミリ、『フォルツァ・バスティア』発掘などのほかに、ジャック・タチが正式に作家協会に登録した遺稿シナリオを、別の映画作家に映画化させるというプロデュースでも成果をあげています。二つある遺稿...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする9

連載第9回 短編集(DISK 7)このDISKにはジャック・タチの短編が収められています。ただし「ジャック・タチの」といっても、タチが監督し最後まで完成させた短編作品は実は1本だけで、他は監督が違う人だったり、事実上編集を放棄した「非公認作」だったりします。しかしタチの長篇をより深く理解するうえでこれらの短編が必見なのは間違いありません。以下、製作順にコメントしていきたいと思います。1 短編作品を続けて観る...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする8

連載第8回 パラード(DISK 6)『パラード』でジャック・タチが演じているサーカスの団長は、他の芸人にまじって自分でも達者な芸を披露しています。ボクサーとかサッカーのゴールキーパーとか釣り人とか、要するにスポーツをひとりで模写しているのです。ジャック・タチは若き日あるラグビー・クラブに所属していました。試合が終わった晩などはチーム・メイトと街にくりだし酒食を楽しんだ。闊達な若者たちはジョークや余興に...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする7

連載第7回 トラフィック(DISK 5)パリとアムステルダムの距離は約400km、日本でいうと東京—仙台間くらいです。当然、半日で行けます。パリの自動車会社アルトラ社は翌日からアムステルダムで開催されるモーターショーに新作を出品する計画でした。展示資材を運ぶ車は順調に到着しその日のうちに設営は完了。ところが肝心の新車が到着しない。新作キャンピングカーをトラックで運んでいるのは運転手と設計者ユロのコンビ。トラ...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする6

連載第6回 プレイタイム(DISK 4)このDISKの特典映像のなかには米国ABCテレビが『プレイタイム』撮影中のジャック・タチを取材したドキュメンタリー番組が収録されています。当時の撮影現場では「タチヨン」(些事にこだわる人)というありがたくない仇名を頂戴したタチですが、演出にあたる姿には威厳があり、そのカリスマ性がモノクロ映像に尋常ならざる迫力を与えています。『プレイタイム』を作るためにこの世に生を享けた...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする5

連載第5回 ぼくの伯父さん(DISK 3)《フィルム・ド・モノンクル》は2001年に、ソフィー・タチシェフとジェローム・デシャン(演出家/俳優)&マーシャ・マケイエフ(演出家/舞台美術)夫妻により設立されたジャック・タチ作品のアーカイヴ機関です。デシャンはタチ夫人ミシュリーヌの遠縁で、同年のソフィー没によりタチの身内(妻、娘、息子)が全員消滅してしまったことから、以降マケイエフと共にタチ作品の管理に当たっ...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする4

連載第4回 ぼくの伯父さんの休暇(DISK 2)長い道中の末、車窓の向こうに一気にひらけた海岸線の眺望。寄せては返す波、潮の香り、歓声嬌声——これから本格的に始まるはずの夏休みに何かを期待するわくわく感。ゆったりした時の経過。残り僅かな休日を数えるじりじりした焦燥感。そして去り行く夏を見送る寂しさ。『ぼくの伯父さんの休暇』は、そんな「夏」をまるごと描いた傑作です。幸せで懐かしく、だれもが身に覚えのある夏...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする3

連載第3回 のんき大将(DISK 1)年に一度の祭りの日。興行師たちのトレーラーが村に到着し、人々は晴れ着をまとって縁日の広場に繰り出す。浮かれた村人たちのからかいに郵便配達人フランソワは発奮、アメリカ式郵便配達を試みるが、その愚を悟るころにはちょうど、荷物をまとめた興行師のトレーラーは田舎道を去ってゆくのだった……ジャック・タチの作品はある事物の去来という共通構造をもっています。あるいは、到来の高揚と...

速報!「ジャック・タチ コンプリートBOX」をレビューする2

連載第2回 複数のヴァージョンすべては『のんき大将 脱線の巻』(1949年仏公開)に始まります。ジャック・タチは1947年にこの映画の撮影に入ります。製作はフレッド・オラン(『天井桟敷の人々』の大プロデューサー)。二人にはこの作品をフランスで初のカラー映画にする、という野心がありました。オランは他国のカラー技術(例えばドイツのアグファカラー)をそのまま利用するのではなく、自国独自の技術を用いるという点にも...

Appendix

プロフィール

タチヨン

Author:タチヨン
日本ではたぶん唯一のファンサイト「ジャック・タチの世界」を運営しています。フィルモグラフィetc.は、そちらをご覧ください。
タチの人生を詳細に描き出した評伝「TATI―“ぼくの伯父さん”ジャック・タチの真実」もヨロシクお願いします。タチ関連の情報があれば、ゼヒお知らせくださいませ。

連絡先:tati@officesasaki.net

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